最終審査

※第1回インフラテクコン2021は終了しました

12月20日、最終審査に臨むすべての作品が揃った。
どのアイデアと技術に、街の未来を託すのか?
​間もなく、その結果が出る。

審査期間:2020年12月25日~2021年1月12日12:00(正午)​
​結果発表:1月下旬

01.ROSANJIN(福井高専)
「空家における実態調査の省力化の実現と有効活用策
の創出~伝統的古民家の再生に向けた取り組み~」

講評
3D 技術を活用して伝統的な古民家の間取り容易に再現し、利活用に資する提案は、実現性が高く、今後の展開が期待されます。経済性に関しては、社会的な状況の変化にも影響されるので、より具体的な検討が期待されます。なお、技術的な向上を図る目的で全国の高専を巻きこんだコンペの計画には高い意欲が感じられ、実施が期待されます。

03.WEJOKA(阿南高専)
「下水道未整備地区の逆襲~合併処理浄化槽に付加価値を~」

   補足動画

講評

人口減少・高齢化社会に向けて合併浄化槽を使った次世代の浄化槽の普及に資するために、排泄物から使用者の健康状態を測り、ビックデータとして活用するという提案は、独創性および有用性が高く評価されました。最終提案に向け、企業とのコミュニケーションによって提案内容の改善をし、実用化に向けた課題を整理している点も優れています。

05.津幡メンテロズ(石川高専)  
「橋梁きずなプロジェクト」

   補足資料
   補足動画

講評
地域にある橋梁の点検を地元の人々との協働プロジェクトとして立ち上げ、住民へのアンケートの実施や、インタビューなどを実施して人々の意識を高めるなど、地域に入り込んだ高専生らしい地に足の着いた活動として優れています。3 年間の活動の中で、住民の点検精度上がっている点や小学生も参加するようになったことなど活動の継続が効果をあげていることが評価されました。

06.麒麟(福井高専) 
「河川氾濫に配慮した一乗谷朝倉氏遺跡の再整備計画」

 

講評
氾濫シミュレーション等の河川工学の技術から、一乗川の過去と現在の治水の違いを示すという研究活動は、防災から歴史、歴史から防災という両方の面から、人々の関心を引き付ける優れた取組と評価されます。 ただ、この結果を遺跡の整備計画に活用するだけでなく、当該河川における過去から現在までの治水技術の変遷とその有効性にまで拡張できると、学術的にも非常に優れた成果となることが期待されます。

07.c.Moai(木更津高専) 
「街灯の色を利用した避難警告の周知」

講評
従来の防災無線を光で補完するアイデアは、実現可能性が高く、有用性の高い提案です。ただ、屋内からは必ずしも見える場所にあるとは限らないこと、豪雨時には見えにくいこと等、もう一工夫あると良かったと思われます。なお、コンクリートモアイの人形を使い対話形式のプレゼンは独創的で、訴える力が感じられました。

11.Be-mice(長岡高専) 
「Cool Snowman」

   補足資料1
   補足資料2
   ポスター

講評
大きな労力を強いられる除雪という地域ならではの課題に着目し、除雪オペレータの不足、高齢化を解決するだけではなく、若者と高齢者の交流を促進し、高齢者の見守りにも得られたデータ活用するなど、除雪作業を自治体に頼らずに地域労力をシェアする(=マッチングプラットフォームの構築)というC to C のビジネスモデルは実現可能性が高く、地域に役立つ優れた提案と評価されました。また、AIを活用した成果連動型の報酬とするアイデアもユニークであり、今後の展開が期待されます。

13.NITKCs(木更津工業高専) 
「木更津市における冠水情報通知システム」

講評

全国的に問題となっている冠水情報の通知ステムの構築に着眼し、その解決のために地元の木更津市が保有する既存のシステムを活用する点に新規性と有用性が認められます。コストの検討結果より、導入可能性も高く、更に体験型学習ツールとして活用する取組も優れています。プレゼン動画のデザイン力、ストーリー性、アピール度も高く評価されました。

14.チームまつえ(松江高専)
「都市を支える縁の下の力持ち〜渋滞×水害なんでもござれ!?〜」

講評
人材及び技術者不足という全国共通の課題を人口の少ない島根県で解決することが出来れば、全国の過疎化が進む地方自治体にも参考となります。インフラ整備での合意形成の重要性を理解し、ICT技術を使って分かり易くまとめている点は優れています。ただ、説明が文字だけでなされていて、関係者の意欲的な姿勢が伝わりきれなかったことが惜しまれます。

21.TMD連合(舞鶴高専)
「自己診断・自己警告できる橋へ」

講評
AI、IOT を活用して「自己診断・自己警告できる橋」を開発することは、今後の目指すべき方向として優れた着想です。そのために、現在の技術レベルを踏まえて、さらにどのような技術開発が必要か、それに具体的に貢献できることは何かについて、もう一歩踏み込むことが期待されます。

24.雄風(香川高専)
「香川県民のための土木リテラシー向上に向けての提案」

講評
住民の土木リテラシー向上は業界も注目する大変重要なテーマで、その実現に向けた仕組みは実現性も高く、有用な提案であると認められます。今後の活動を通して有効性の実証が期待されます。
若い学生が一生懸命検討している姿が伝わり、またチームワークの良さも感じられました。

26.えちもりインフラーズ(福井高専)
「えちぜん鉄道まもり隊」

 

講評
ローカル鉄道の多くが抱えている、資金不足と働き手の不足という課題に対して、高専が有している技術力、鉄道が好きな人々の熱意、利用している市民の参加を統合して解決を図る提案は高く評価されました。特に、鉄守×市民×鉄道会社の共同、という視点に加え、UAV とAI 画像認証による損傷検知、クラウドファンディングの導入などは高いオリジナリティを有しています。鉄道枕木の映像もインパクトがありました。

29.わくわくピーナッツ(徳山高専)
「ICT+スマホゲームによる気付けばインフラメンテ依存症⁉​」

 

   ポスター
   補足動画

講評
インフラマネジメントをテーマに、3 つの課題(「土木技術者の人手不足」、「インフラメンテナンスの財源不足」、「一般市民のユーザー意識の向上」)が明確になっています。ゲーミフィケーションのインフラ点検への適用が、無意識のうち意識醸成されるという点はオリジナリティが高く、また、ゲーム収益(課金)を維持管理費用に転換するスキームは実用性があります。AI 画像診断の活用も取り入れたゲームの紹介動画はクオリティが高く、CM を入れたアイデア、そしてCM が見事にスマホゲームの宣伝になっていた点も評価されました。

30.阿南事変(阿南高専)
「ASPHALT55ー道路管理の変革を求めてー」

   補足資料
   補足動画

講評
机上ではなく、実際に自分達で走ってみたところが、多くの人々にとって共感しやすいプレゼンテーションとなっています。比較的低コストで道路管理者が問題個所を認識できるシステムとして、更に具体的な検討が期待されます。

自由参加枠

04.水路の安全を守り隊 (津山高専)
「生物模倣式長靴と魚眼カメラによる水路展開図の作成」

08.しおたか(和歌山高専)
「南紀白浜空港を救いたい」

 

16.3本の矢(呉高専)
「SMARTトンネルの日本における応用​~災害大国日本の未来を創るための新技術~」

 

   補足資料
   ポスター
   補足動画

17.KureSWGT (呉高専)
「ローテク下水処理で資源をフル活用!」