下水道からの挑戦状
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第3世代の下水道を描け!

「僕たち私たちが手に入れたい未来」

皆さんが描くその未来は、どのような姿をしているでしょうか?

めざす場所(未来)に向かう経路、あるいはその途中やプロセスを表現する言葉として「道」が使われることがあります。
下水もまた、より良い社会や環境・暮らしの構築を支えるため、あくなき創造のプロセスを踏んできました。

​下水道はめまぐるしく変わる時代や社会に呼応して絶えず進化し、今では「第3世代に突入」しています。

第1世代の下水道は、生活圏からの汚水と雨水の排除が主でした。
第2世代の下水道では、1960年代に深刻化した公害問題を背景に、河川や海などの公共用水域の水質保全という新たな役割が加わりました。
ここまでは、マイナスをゼロにする発想です。

​しかし第3世代の下水道では、マイナスやゼロをプラスに変える「創造」が始まっています。
例えば、下水道を「捨てる、排除する」ための設備ではなく、資源を「集めて、循環する」ための仕組みやシステムと捉えたらどうでしょう。
その一例として、水処理の後に残るバイオマス資源を使った発電、あるいは肥料づくりなどがすでに取り組まれています。

​今回の課題では、まず、皆さんに今の下水道がどんなプラスを生み出しているのか、あるいは今後どのような可能性があるのか調べてもらいたいのです。
その上で、皆さんが分析した下水道のポテンシャルと、身の回りの暮らしや社会に関する課題、そして皆さんの得意分野(専攻など)を照らし合わせてみてください。

下水道×地域×得意分野=第3世代の下水道

この方程式の答え、つまり第3世代の下水道へとつながる新たな道を拓く糸口がきっと見つかるはずです。将来のビジョンの実現に向けて、下水道をどう活かし、どうつくり変え、どうマネジメントしていくのか。
第3世代の下水道の実現は、皆さんの手にかかっています!

【考える材料】

<現状の事業目的>
浸水防除、公衆衛生の向上(汚水処理)、公共用水域の水質保全

<インフラの特徴>
約48万kmにおよぶ下水道管、約2200箇所の処理場、進む老朽化、水の自然流下を基本としたクリーンな集水システム(輸送)、一般家庭をはじめ様々な施設とつながる

<プラスの創出>
資源創出(資源循環)、地域振興(観光事業との連携等)、安全対策(降雨情報の提供等)、感染症対策(下水中のウイルス分析等)、住環境整備(ディスポーザ活用等による生ごみの減量化など)

​<参考サイト>
公益社団法人日本下水道協会:下水道について

※上記はあくまでも議論の材料です。皆さんなりの考察を加えて第3世代の下水道を描いてください。
※課題作成において現場を確認したい場合はご相談ください